ブランドボイスマトリクスとは、書き手もレビュアーも全員が各シーンでブランドがどう響くかをひと目でつかめる、1ページの表です。新製品発表、クレーム、プロモーション、悪い知らせの投稿など、シーンごとに整理します。1時間あれば作れます。列は4つ。「シーン」「トーンダイヤル」「こう言う」「こうは言わない」です。あとは書く場所に置いて、実際に使われるようにしましょう。
TLDR: 行はシーン、列はトーンダイヤル、サンプル文、NGフレーズ、承認者です。ブランドごとに5行を埋めて、過去の投稿10本でテストします。そしてAIツールとレビュー工程に読み込んで、しまい込まずに実際に適用しましょう。
形容詞ではなく、シーンから始める
多くのボイスガイドは「フレンドリー、大胆、スマート」といった形容詞を並べます。でも、それでは書き手は動けません。ボイスはその瞬間によって変わるもの。だからマトリクスはシーンから組み立てます。
投稿の大半を生み出す5つのシーンを選びましょう。
- 製品やキャンペーンの発表
- 日常の価値ある投稿(ヒント、舞台裏)
- プロモーションや特典
- お客様のクレームや公開リプライ
- 悪い知らせ(遅延、障害、訂正)
6つ目を追加するのは、最初の5つでは対応しきれない現実のシーンが繰り返し出てきたときだけです。たとえば規制に関わる表現や、地域の祝日などですね。
実際に1ブランド分を埋めてみたマトリクス
この構成をそのままコピーしてください。例は架空のアウトドアギアブランドです。
| シーン | トーンダイヤル(1がフォーマル、5がカジュアル) | こう言う | こうは言わない |
|---|---|---|---|
| 発表 | 4 | 「新しい40Lパックが登場。6回の旅でテストしました。」 | 「史上最高」などの最上級表現 |
| 日常のヒント | 5 | 「重いものは背中側に詰めましょう。」 | 専門用語、長い前置き |
| プロモーション | 3 | 「今週末は送料無料、日曜までです。」 | 偽りの緊急性 |
| クレームへの返信 | 2 | 「ご不便をおかけしてすみません。注文番号をお送りください。すぐ対応します。」 | 防御的な言い回し、絵文字 |
| 悪い知らせ | 1 | 「発送が3日遅れています。理由と、今行っている対応をお伝えします。」 | 責任転嫁、ジョーク |
うまく機能させるコツが2つあります。「こう言う」の列には説明ではなく実際の一文を入れます。人は文章をそのまま真似するからです。「こうは言わない」の列は、短く具体的に。
マトリクスが形骸化しないための3項目
トーンと例だけのマトリクスは、2か月目には無視されます。次の項目を足しましょう。
- 読者を1行で。 このブランドの投稿を読むのは誰で、今なにを求めているのか?
- ワードリスト。 ブランドが使う言葉を5つ、絶対に使わない言葉を5つ。
- シーンごとの承認者。 日常の投稿は承認不要。クレーム返信や悪い知らせはマネージャーが必要かもしれません。それぞれに名前を添えましょう。
複数ブランドを扱うチームなら、ブランドごとにマトリクスをコピーして、サンプル文とワードリストだけを変えましょう。構成は同じままなので、レビュアーは一度覚えれば済みます。
展開する前に、過去の投稿10本でテストする
すでに公開した投稿を10本選び、同僚に頼んでそれぞれをどの行に当てはまるか振り分けてもらい、そのうえで判断してもらいましょう。その投稿は行に沿っているか?
- 行を選べないなら、そのシーンが抜けています。
- ほとんどの投稿が行から外れるなら、トーンダイヤルが実際のブランドの書き方から離れすぎています。調整しましょう。
- すべてが合格なら、行が曖昧すぎます。「こうは言わない」の列を引き締めましょう。
このテストは四半期ごとに繰り返してください。所要時間は20分です。
マトリクスは、書く場所とレビューする場所に置く
PDFにしまったマトリクスは朽ちていきます。みんなが使うツールの中に入れましょう。
Mydropなら、ブランドごとにトーンと読者のメモを保持できます。AIキャプション作成ツールが最初からそのボイスで下書きしてくれますし、AIコンテンツ機能を使えばシーンの行をプロンプトとして保存できます。レビュアーも承認ステップで同じルールを確認できます。プロンプト用のテンプレートが欲しい方は、再利用できるブランドボイスプロンプトのガイドで言い回しを紹介しています。
限界も知っておく
マトリクスがあっても、ブランドそのものについて意見が食い違うチームは解決できません。5つの行をめぐって議論が長引くなら、それはむしろ有益です。本当の論点が見つかったということですから。一度きちんと決着をつけて、書き留めて、先に進みましょう。
レビューの代わりにもなりません。ただ、レビューは速くなります。レビュアーが「なんだか違和感がある」ではなく、「行4では絵文字はNGです」と言えるからです。
今日、最初の3行を埋めてみましょう
空の表を開いて、いちばん忙しいブランドの5つのシーンを書き出し、過去のいちばん良い投稿から実際の一文を引いて3行を埋めます。レビュアー1人に共有して、感覚が合っているか確認してもらいましょう。複数ブランドを扱っているなら、Mydropを無料で始めて、各ブランドにマトリクスを追加すれば、AIがそれに従います。




















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