クリエイティブ負債とは、重複したり、古くなったり、ラベルが付いていないアセットが積み重なって、新しいキャンペーンのたびに余計な時間がかかってしまう状態のことです。片づけるには、4週間の集中作業を行います。手持ちのアセットを数えて「残す」「更新する」「手放す」に分類し、ブランドごとに担当者を決めましょう。さらに四半期ごとの見直しを設定すれば、また溜まることはありません。
TLDR: 1週目は数えてタグ付け。2週目は手放す。3週目は残すものを更新。4週目は担当者と見直し日を決める。ルールはひとつ。「12か月使っておらず、再利用の予定もないアセットはアーカイブへ」。
クリエイティブ負債が奪う時間
12人のチームを例に考えてみましょう。1人あたり週5時間をファイル探しやバージョンの突き合わせ、ボツになった下書きのやり直しに使っていると、週60時間、月に約240時間にもなります。これはあくまでイメージの数字で、実測値ではありません。ぜひ皆さんのチームで試してみてください。1週間だけ、ファイル探しにかかった時間を記録してもらうのです。
起きるのは、大きな失敗が一度ドンと来るわけではありません。じわじわ効いてくる「見えないコスト」です。数日で終わるはずのキャンペーンに数週間かかる。2つのマーケットが、お互い知らないまま同じアセットを作ってしまう。そんなことが積み重なっていきます。
すでに負債を抱えているサイン
- 「最新のロゴはどれ?」と月に何度も誰かが聞いてくる。
- マーケットごとに、同じプロモーションの微妙に違うバージョンが動いている。
- 前四半期に承認済みのアセットを、承認記録が見つからないという理由で法務がまた確認している。
- 「元データを探すより作り直したほうが早い」とデザイナーが言う。
このうち2つでも心当たりがあれば、集中作業を始めましょう。
4週間の集中作業
1週目:数えてタグ付け。 過去24か月に使ったすべてのアセットをリストアップします。完璧な棚卸しは不要です。ブランド、キャンペーン、最終使用日、担当者がわかるリストで十分。それぞれにタグを付けます。
| タグ | 意味 |
|---|---|
| 残す | 現行で承認済み、再利用する見込みあり |
| 更新する | 方向性は正しいが、見た目や訴求が古い |
| 手放す | 12か月未使用、再利用の予定なし、または後継あり |
2週目:手放す。 「手放す」ファイルはアーカイブ用フォルダに移し、90日間そこに置いておきます。まだ削除はしません。90日の間に誰もそのファイルを求めなければ、安心して削除できます。
3週目:残すものを更新。 「更新する」アセットのうち、最も多くの投稿に登場する10点を選びます。訴求文、日付、ブランド表記を更新しましょう。この10点で、再利用のほとんどをカバーできるのがふつうです。
4週目:担当者とリズム。 ブランドごとに担当者を1人決めます。四半期ごとに30分の見直しをカレンダーに入れます。手放すルールを書き留めておきましょう。
「手放す」を気軽に決められる仕組みに
ファイルを残してしまうのは、削除が怖いからです。そのリスクを取り除きましょう。
- 削除ではなくアーカイブ。 90日の猶予があれば、怖い決断が気軽な判断に変わります。
- 議論ではなくルールで決める。 「12か月未使用で再利用の予定なし」なら、言い争いも終わります。
- 担当者に決めてもらう。 ブランドごとに1人、バックアップも1人。
私たちの経験では、最初の「手放す」作業でいちばん大きな効果が出ます。1年も誰も触っていないファイルの多さに、チームが驚くからです。
新たな負債は発生源で止める
片づけても6週間で元通りでは意味がありません。3つの習慣で防ぎましょう。
- プロモーションごとに正規アセットを1つ。 各マーケットは正規ファイルをアレンジするだけ。ゼロから作りません。正規ファイルは承認済みの共有フォルダに入れておきます。
- アップロード時に名前とタグを付ける。 後回しはダメです。後回しは、たいてい実現しません。
- 新しい制作を依頼する前に、既存アセットを確認する。 ブリーフのテンプレートに一行入れましょう。「承認済みフォルダを確認済み、適切なものなし」。
スケジュール時に古い画像を見つける
クリエイティブ負債は、スケジュールの場面で顔を出します。誰かが間違ったバージョンを選んでしまう瞬間です。Mydropのマルチブランドカレンダーなら、ブランドごとの投稿がそれぞれのワークスペースに分かれているので、あるブランドの承認済みアセットが別のブランドと混ざりません。承認機能では公開前にプレビュー付きで投稿を確認できるので、古い画像は皆さんではなくレビュー担当者が見つけられます。アセットはGoogle DriveやCanvaから取り込めるので、元ファイルを一か所にまとめておけます。
アナリティクスから作るレポートなら、どのクリエイティブが実際に成果を出したかもわかります。「残すか手放すか」の判断がぐっと楽になります。成果につながったアセットと、ただ場所を取っていただけのアセットが、ひと目で見分けられるからです。
3つの数字で片づけを追いかける
集中作業の前と後に、次の数字を書き留めておきましょう。
- 主要アセット10点の最新版を見つけるまでの分数。
- 現行フォルダ内のアセット数。
- 標準的なキャンペーンで、ブリーフから投稿予約までの日数。
この数字が下がっていれば、作戦は成功です。下がらない場合は、まず担当者を見直しましょう。うまくいかない片づけの多くは、担当者が決まっていません。
今月、最初の1週間を予約する
ブランドを1つ選んで、数えてタグ付けする時間を2時間確保しましょう。まずはそのブランドだけで4週間を走らせます。うまくいったら、同じルールを次のブランドに広げてください。更新した投稿の計画と承認を一か所でまとめたいなら、Mydropの無料アカウントから始めるのがおすすめです。





















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